10月は、「天高く、馬肥ゆる」秋の入り口。十三夜なんて綺麗な月夜が謳われるほど、爽やかな空気感がこの季節の特徴です。ただ、朝晩の冷気も増してくるので身体を冷やさないよう、乾燥でのどを痛めないよう気をつけたいものです。身体を温める根菜類、皮膚を乾燥から守る魚介類など、旬の食材はやっぱり健康の基本のようです。
旬の食材1. 栗
主な産地:茨城、熊本
樹の上で熟し、落ちてきた果実を収穫する栗は、とっても優れた栄養食。高カロリーに加えて、骨をつくるマンガンに美容に欠かせないポリフェノール、銅、ビタミンC、そして食物繊維。最近は輸入栗が多く、中国産は主に天津甘栗として、イタリア・フランスが主産地のヨーロッパ栗はスイーツに使われます。日本の栗は炊き込みご飯や「おこわ」、「ぜんざい」などとの相性が抜群です。
旬の食材2. 里芋
主な産地:千葉、埼玉
里芋の旬は8月から12月と時期に幅があります。これは品種の違いによるもので、時期が早いほど小ぶりのようです。低温と乾燥が苦手なので、冷蔵庫には入れず、泥付きのまま湿らせた新聞して包んで日の当たらない風通しの良い場所に保存することがオススメです。独特の「ぬめり」は体内の免疫力を高め、食物繊維も豊富なので、腸内環境を整え生活習慣病を予防します。10分ほど茹でてから冷水で冷やすと皮むきが簡単です。
旬の食材3. きのこ
主な産地:愛知、和歌山
スーパーでは一年中見られるきのこは、栽培技術の賜物ですが、本当の旬は秋。日本で食べられるきのこは約200種類で、ビタミン・ミネラルなどの栄養価が高く低カロリー。不溶性の食物繊維はデトックス効果もあり、さらにカリウムは生活習慣病の予防にも役立ちます。どんな料理にも合うので、旬の時期にこそ、上手に使いたいものです。写真のきのこは、花びらだけ、トキ色だけ、マッシュルーム(ブラウン・ホワイト)、ヒラタケです。
旬の食材4. 秋鮭
主な産地:北海道、岩手
さんまと並んで秋を代表す旬のお魚、秋鮭。9月から11月にかけて川を遡るため、この頃に北海道や東北沿岸に寄ってきた鮭を「秋鮭」「秋味」と呼びます。川を遡るのは産卵のためですから、メスは卵(筋子)を抱えて脂ものっているので、美味しくいただけるというわけです。もちろん、筋子やいくらも同じく旬を迎えます。鮭は実は白身の魚。白身魚特有の速筋が、エビやカニを餌にしているうちに赤く染まるのだそうです。
協力:Restaurant URA
TEXT & Photo:Pain Kitchen. Tetsuro Nanya