初心者には簡単に~もっと深く知りたい。手作りパンキッチン。

パン作りをする人のためのパンキッチン

小樽・薪窯のパン屋「Aigues Vives」へ

家庭製パン講師として、自らパン教室を主宰する、さんだ ゆみこさん。
ブーランジェリーシェフとの交流も広く、様々な活動されています。
さんださんは、「自宅で作るパンのいいところは、自分で選んだ安心の素材で自由に焼き上げたパンを大切な人と食べるひととき。」 と言います。
日々、教室を運営しながら自らも学び、パンに触れる暮らしの中での気づきや、パンを楽しむ皆さんへ伝えたい事を綴っていただきます。
アトリエへちょっと立ち寄るような気持ちで、ご覧くださいね。

2000年に小樽市忍路(おしょろ)で開業された
「Aigues Vives(エグ ヴィヴ)」へ。

今年改築されたばかりのお店は
まるで異国を訪れたかのような
シックでノーブルな内装。
扉を開けた瞬間、パンのいい香りに包まれます。

今回は厨房と薪窯を見せていただきながら
丹野隆善シェフのお話を伺うことができました。

夜が明けるずっと前からシェフの仕事は始まります。
存在感を放つ薪窯はフランス製のもの。
フランス式は下の燃焼室で薪を燃やし、
上の焼床を温め、その「余熱」でパンを焼きます。
焼ける温度に蓄熱するまで3時間程かかるとか。
温度が安定するまでパンの準備も同時に進めます。

最初は高温で焼くカンパーニュやバゲットから。
徐々に温度が下がってくるタイミングで、
小型のパン、ヴィエノワズリーなどが焼かれます。
食べたい想いが募る、 焼き色の美しいクロワッサン。
(残念ながら購入できず‥唯一の心残り‥)

再び薪をくべて温度を上げてから、
成形などパンの様子も見つつ
また大きなパンから焼く。
「結構大変ですけどね」と穏やかに
柔らかな笑顔で話してくださったシェフ。

何度窯を回せるかを工夫しながら
日々お一人でこなしておられるのに
ほんとうに頭が下がります。
大切にいただかなきゃ、ばちがあたりますよね?

唯一買い求めた『1キロのパン』。
バゲット生地をより大きく焼くことで
クラム(内相)の味わいと
歯切れのよい柔らかさを堪能できるパン。
クラスト(外側)もガリガリにならないのは、
薪窯の火のあたり方でしょうか。

持ち帰ったホテルで我慢できずに
ちぎって食べた、おおらかなおいしさのパン。
北海道フロマージュを買っておけばよかったな…。

もうひとつ印象的だったのは、
店内(売場)と厨房にも日本海を眺められる窓が設えてあり、
風景を切り取った絵画のように感じたこと。

薪窯でパンを焼く日々の仕事が
神聖なものに感じられた、
心に響く訪問となりました。

 

店名 Aigues Vives (エグ ヴィヴ)
電話番号 0134-64-2800
住所 北海道小樽市忍路1丁目195
営業時間 11:30~18:00 売切れ次第閉店
定休日 土曜・日曜・祝日




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